バブル期にブームになった不動産担保融資
住宅購入のために銀行からお金を借りるとなったら、土地を担保に融資を受けることが当たり前のようになっています。
しかし、昔から不動産を担保とする融資が当たり前だったのではなく、ブームになったのはバブル期以降からなのです。
バブル期の地価高騰を背景に融資残高が大きく膨らんでおり、
「日本経済新聞 電子版2012/9/4 不動産担保融資、バブル期から急拡大 原点に返る(1)」の記事によると 土地などを担保にした融資の残高は92年度の約154兆円がピーク。地価高騰で大きく膨らんだが、2011年度には半分以下の約76兆円まで落ち込んだ。とあります。
不動産担保融資は、通常評価額の70%を上限として融資を行います。これは、担保掛け目といって審査上物件価格の何%まで借りられるかの指標となり、借入希望者が返済不能になった時のことを考え、物件をいくらで回収できるのかを事前に評価して基準を算出します。
土地の評価は上がることもありますが、大抵は下落することが多いですので物件購入時点の評価額をそのまま極度額とすることはしないのです。
ところが、バブル期の地価高騰していた時代は、拓銀は評価の120%で融資していたのである。このことが、バブル崩壊後に不良債権へと繋がっていったのである。
不動産担保ローンは銀行だけ取り扱っていたのではなく、消費者金融でも取り扱っていた。大手消費者金融で、唯一不動産担保ローンを取り扱っていたのがアイフル。バブル崩壊で銀行は大打撃を受けたにもかからわず、アイフルは業績を伸ばしていく。その理由は、『アイフル元社員の激白』を書かれた方のブログに記載されている。
銀行とは違い、流通性・換価性を重視していたからだが、返済能力は無視して掛け目が出ればいい、返せなければ家を取る、こうやって業績を伸ばしたが、破産されては不良債権化するので、厳しい取り立てが横行し、社会問題化していく。