他人の健康法検証を利用し詐欺契約

2016年10月1日から犯罪収益移転防止法の改正に伴い、健康保険証だけではカードローンを利用することができなくなっています。

 

 

改正される以前は、カードローンの申し込み時には健康保険証1点さえあれば申込みをすることができたのですが、健康保険証って運転免許証やパスポートと違って顔写真がついていませんよね?

 

そのため盗んだり、誰かが紛失して落とした、偽造した健康保険証をもって、消費者金融の店舗に来店し上手く社員を誤魔化せば他人名義の保険証で借りることができてしまうのです。

 

消費者金融では、年に数件詐欺契約が発生します。
その多くが、本人確認書類で運転免許証ではなく健康保険証のみで契約。

 

顔写真がないことで、
本人確認が手薄になるのです。

 

それが今後、
健康保険証等の顔社員がない本人確認書類は、

 

健康保険証の原本にプラスして
住民票・戸籍謄本・抄本、 公共料金の領収書等(NTT・電気・都市ガス・水道・NHK)現住居の記載のある補完書類が必要になります。

 

詐欺契約防止のため本人確認が厳しくなったのです。

 

 

詐欺契約が発覚したら

 

他人名義の保険証で、詐欺契約されるのが発覚するのは1ヶ月半後くらいです。

 

その理由は、返済がないので督促をしたら「この電話は使われていません。」

 

つまり借りるだけ借りて逃げられてしまうのです。

 

督促状も郵送しますが、

 

保険証を勝手に使われたので身に覚えがない借金です。

 

伺うと1ヶ月前に保険証を紛失してしまった・・・。

 

つまり保険証を悪用されカードローンの契約に使われてしまったのです。

 

詐欺契約と発覚したら保険証を勝手に使われてしまった人は返済の義務がありませんから、信用情報も削除しなければなりませんし、お詫びの謝罪もしなければなりません。

 

そして、本人確認が不十分で会社に損害を与えてしまったので審査担当した社員は、顛末書を書かなければならずボーナスにマイナス査定。

 

保険証を勝手に使われてしまった人は返済義務がないので被害者は消費者金融になります。消費者金融は、警察署に被害届を提出しに行きます。

 

被害届を書くだけで警察署で2時間〜3時間かかります。

 

ほとんどは犯人が捕まることはなく、
被害届が受理されたらその口座は損金処理。

 

債務整理であれば貸したお金の元金くらいは戻ってきますが、詐欺口座になってしまうと1円も戻ってこないのです。