ついうっかり「脱税」

脱税といったら、売上を過少申告する、経費を多く見せるなどして税金を少なくすることなのですが、これができるのは会社の中でもかなり上のポジションにいないとできないことであり、最初から悪意を持ってやることです。

 

しかし、末端の社員であっても何の悪気もなく、つい“うっかり”で脱税をしてしまうことがあるのです。

 

それが、
領収書への印紙の貼り忘れです。

 

今の法律では、5万円以上の領収書には印紙を添付をしなければならないとなっています。
5万円未満は非課税で、平成26年4月1日以前の3万円未満は印紙不要でした。

 

有人の店頭窓口を利用して返済される方は多いのですが、
1度の返済で5万円以上支払われる方は1か月間で数件程度で、高額借入れ者か一括で返済を希望される方のみです。

 

通常は、5万円以下の返済が多いのでそればかり受けているせいか、たまに5万円以上の返済があると、ついつい印紙を貼り忘れて領収書を渡してしまうことがあるのです。

 

営業店では、現金に取扱いに関しては2名以上が関わります。入金を受付担当と現金管理担当の2名確認で行うのですが、両方とも印紙を貼ることを忘れていることになります。

 

ついうっかりであっても、「脱税」に変わりはないのです。

 

 

返済を店頭窓口でわざわざしにくる方は、
高齢者、カードを紛失した方、自営業者、大口の一括完済の方が多いです。

 

私も店頭で返済受付したときに、お客さんから言われたのですが
「時間かかるから、印紙は貼らなくていいよ!」

 

5万円以下の領収書なら、領収書発行されたらそのまま領収書を渡せばいいのですが、5万円以上となると、領収書にまず印紙を添付します。そして印紙に社判を押印するので、ちょっとだけ時間がかかるのです。

 

だからといって、「お客様要望により印紙は不要」で済まされることではないのです。

 

 

また、再発行した領収書についてもです。

 

お客様から電話がかかってきて、「前回返済したときの領収書を紛失したから再発行した領収書を送ってほしい」というものでした。

 

そのお客様の口座の確認したところ、前回は店頭窓口に来店されて5万円以上の入金でした。前回入金時の領収書を発行しましたが、前回は印紙を貼って領収書をお渡ししたから、再発行分の領収書は貼らなくてもいいだろう・・・。これもダメなのです。

 

5万円以上の領収書は発行すれば、発行した分だけ印紙が必要となりますので、必ず貼付が必要となります。