韓国は中世? 個人の借金を帳消しできる政策 対象となる人は?

2018年10月14日放送のNHKスペシャル マネー・ワールド〜資本主義の未来〜第3集 借金に潰される!?で韓国の借金政策について紹介されていました。

 

 

個人の借金の急激な膨張が世界中で起こっています。
中でも深刻な状況にあるのが韓国です。

 

韓国では2000年代以降増え続ける多重債務者が380万人と韓国の成人人口の約1割程に達しているのです。

 

若者の失業率は10%あり自殺に追い込まれる人もいます。

 

こうした中韓国政府は資本主義の常識を覆すような驚くべき政策を打ち出しています。

 

それが、
長い間返済できていない個人の借金を政府が帳消しにする政策です。

 

対象となるのは、
10年以上借金を返済できていない人です。

 

政府はお金を貸した金融機関から返済を求める権利を安く買い取ります。
そして個人が抱えている借金を条件に応じて減額あるいは帳消しにします。

 

人々を借金から解放し再び消費の場に戻し経済成長に繋げようという狙いです。

 

この政策が始まると政府の窓口には長期延滞者が次々と訪れ、残っている財産はないかなど1ヶ月近くかけて厳しい審査が行われます。審査の結果で、何割免除になるのかが決定します。

 

 

借りた側からすれば借金帳消しになることはうれしいですが、国が納得する価格で債権を買い取ってくれればいいのですが、個人だけが得するとなっていくとこれからお金貸してくれるのかなという問題もあります。

 

法政大学教授の水野和夫氏からは、今の韓国は近代社会ではなく中世社会に入っている現象が起きている。中世の時代はお金を借り過ぎると教会が許してあげる、当時の銀行である高利貸しが高い金利で貸していたお金を免除する制度があった。また、水野氏は資本主義の起源はお金を貸して利子をとる高利貸しが広まった中世にあると考えています。当時は借金が増えすぎると教会が帳消しを命じることがよくあり、近代に入って禁じ手とされたこの借金帳消しが今再び行われるようになったことは資本主義の限界のあらわれだというのです。