過払い金の掘り起こし

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2019年現在、過払い金返還請求は一時のブームから落ち着き、過払い請ビジネス求が無くなれば弁護士・司法書士は今後未払い残業や労災認定の問題に移行していくという。

 

ところが、まだラジオやテレビでは未だに過払い返還請求の弁護士事務所のCMが流れています。
過払い金請求ビジネスが終焉する故に最後の掘り起こしなのでしょうか?

 

いつまで過払い金請求は続くの?となると

 

貸金業法が改正され上限金利が引き下げられたのが2010年ですが、各消費者金融が一斉に2010年に引き下げたのではなく、2007年頃くらいから法改正に対応するため前倒しで引き下げを行っています。

 

過払い金請求の時効は10年ですので、2007年以前の完済は2019年時点で既に時効は過ぎています。2007年以前からお金を借りていてその後も継続して借り入れと返済を繰り返し、現時点で完済から10年経過していない場合は過払い金が発生している可能性があります。

 

そうはいっても2019年時点で過払い金請求は最終局面を迎えており、今潜在過払い顧客を掘り起こしてもどれ程いるのかというものがあります。

 

団信で借金帳消しした債権は?

 

グレーゾーン金利で営業していた時代、すべての消費者金融ではないのですがカードローン・キャッシングの契約と同時に債務者は消費者団体信用生命保険(通称:団信)に加入をさせられていました。※団信は2006年10月に当時の大手消費者金融は取り扱いをやめています。

 

 

団信は、ローンの返済中に死亡または重度障がい者になり、返済をすることが困難となった場合に保険金から残っている借金を相殺するというものです。

 

メリットとしては、ローンが残ったまま債務者が亡くなってしまうと遺族は借金も遺産なので相続して返済をしなければなりませんから、遺族に迷惑がかからないように保険で借金を帳消しにすることができ、貸した側の消費者金融も遺族に回収行為を行う手続きも省け残債が回収できるので双方にメリットがあったのです。

 

消費者金融側が債務者が亡くなったことを知るのは、債務者が延滞して督促状を送るが反応なし、転居の可能性を疑い住民票請求し、取寄せた住民票で死亡していることを確認します。公的書類で死亡が確認した時点で遺族を素通りし保険会社に保険請求の手続きを行っていました。

 

ただ、借金を保険金で帳消しにした事実は消費者金融側だけが知っていて残された遺族は、問い合わせが無い限り知ることもありませんでした。

 

そのため過払い金が発生していたとしても遺族は知ることが無かったので、もしかしたら団信で処理した債権で過払い金発生している債権って結構多いのかもしれません。

 

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